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税理士・中小企業診断士 篠川徹太郎事務所

仮想通貨と確定申告

ここ数年でかなりの盛り上がりを見せている仮想通貨。その現状と未来について少し調べてみようかと思い、読んでみました「アフター・ビットコイン」。

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ビットコインなど仮想通貨の仕組みについて、マイニングによるリワードの付与だとかブロックチェーンだとかプルーフ・オブ・ワークだとか、パソコンオタク(もとい、パソコンに詳しい人)にしか理解できないような仕組みが並んでいて、へぇ~といった感じですが、私のような保守的な人間には「仮想通貨の本源的価値はゼロであり・・・その価値は、将来的にモノや法定通貨に交換できるという信頼にのみ由来する」といった2015年のBISの報告には納得感があります。

また、著者は「ビットコインを初めとする仮想通貨は、長期的にはFX取引と同様な位置付けになっていく」とみておりますが、この見方にも納得感があります。FX取引は個人投資家が中心で、レバレッジがかけられるため個人にとってはかなり多額な資金を動かすことができますが、それでも実際の外為相場への影響は極めて限定的であるといわれています。同様に、仮想通貨が法定通貨に与える影響も極めて軽微なものに留まることでしょう。

ただ、仮想通貨の本源的価値がゼロであったとしても、貨幣に匿名性を持たせたい人々が世の中に存在する限り、仮想通貨の価値が実際にゼロになるということは無いのではないかと思われます。

タックスヘイブンだとかマネーロンダリングだとか、グレーブラックな取引ではありますが、そのような需要があるのは事実であり、そうした取引の決済手段の一つとして仮想通貨もグレーブラックな存在として世の中の片隅に生き続けてゆくのではないでしょうか。

ところで、昨年12月に国税庁から「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」が発表されていますので、当分の間は確定申告の処理について迷うことはないと思われます。今のところ、雑所得の総合課税とされていますので、仮想通貨の資産運用としての税制上のメリットはありません。

ちなみに、FX取引も当初は雑所得の総合課税とされていたものが、平成24年からは分離課税に一本化され、20%の一律税率と損失の繰越控除が可能となっています。

仮想通貨の取引もFX取引と同様に一定の市民権を得て、将来的には分離課税が導入されるのかどうか・・・ 正直そこまでの展開は考えづらいのかな、と思っていますが・・・

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