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とりとめのないブログ・・・

税理士・中小企業診断士 篠川徹太郎事務所

消費税の罠:社会保障の財源に・・・

消費税について 社会保険について

消費税の増税に関する議論がくすぶり続けています。

税収が足りないから増税するというのは、まぁ、「国民の理解を得られれば」、これはこれで仕方のない話なのでしょう。

ただ、消費税の増税とからめて、次のようなことがよく言われているような気がします。

このような言い方のうちには、欺瞞というかトリックというか、何か首尾一貫しないものが含まれているような気がしてなりません。

というのも ・・・ 

消費税には「非課税」という規定があります。

課税対象としてなじまないものや社会政策上の配慮から、13項目の取引が消費税法上の非課税項目として限定列挙されています。

住宅の貸付や土地の譲渡及び貸付が非課税であるというのは比較的知られていると思いますが、それ以外にも、いわゆる「社会保障」に関連する取引については、その多くが非課税取引として列挙されています。例えば・・・

いかがでしょうか・・・いわゆる「社会保障」と呼ばれているもののほとんどが、消費税法上の非課税の規定の適用を受けているのです。

つまり、これら医療や介護に従事している事業者は、消費税を納めていないということです。

さらに・・・

介護や医療を成長産業と位置付けて、成長戦略を描いていた某政党がありました。でも、よく考えてみてください、仮に医療や介護が成長産業であったとしても、そのことにより消費税の税収は1円たりとも増えないのですよ!

消費税の増税社会保障の充実といった図式が一体どこから出てくるのか私にはよく分かりません ・・ せいぜい、スウェーデンデンマークという国の持つイメージで語っているだけとしか思えないのです。

アジアの一国としての気概はどこにあるんだ!! と、叱咤激励したくなります。

それはともかく・・・

社会保障についての非課税の規定により、一般の事業者が納める消費税に医療・介護事業者が依存しているという構図、言い換えると、医療・介護事業者は消費税非課税の規定を享受しているという構図があるわけです。もしも仮に消費税増税ということになれば、こうした構図がより一層加重されることになります。

また、某政党の成長戦略の通り、医療や介護が成長産業として拡大していったとしても、消費税の税収は一向に増えません。

すると・・・

社会保障の財源不足 ⇒ 消費税増税 ⇒ また、社会保障の財源が足りなくなった ⇒ またまた、消費税増税 ⇒⇒⇒

こうした負のスパイラルに陥ることは明らかなのではないでしょうか?!

よ~するに、

消費税を社会保障の財源にする、だとか、社会保障目的税とする、などという言い方は、選挙対策向けに耳触りを良くしているだけの話であって、実態としては、一般の(医療・介護以外の)事業者に対する増税、それも、負のスパイラルに陥ってしまう可能性大の増税であることを我々は認識しておくべきでしょう。

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