先の記事 「専業主婦の年金」で、「ミスター年金」 などと呼ばれていた元厚生労働大臣が法改正も行わずに単なる厚労省の課長通達として専業主婦に大甘の運用指針を示していたという問題を指摘したわけですが、この件に関しての法改正案が明らかになってきたようです。 shinokawa-office.hatenablog.com
その内容は ・・・
- 未納期間の国民年金保険料について、さかのぼって納付できる期間を10年分とする。
- またこの規定は、第3号から第1号の種別変更の際の納付もれのみならず、一般の未納者についても適用する。
・・・ 妥当な改正かと思います。
この場合、もっとも簡便な法改正としては、国民年金法第102条 「時効」 の規定を、現行の2年から10年に変更するということになりそうですが、そもそもこの 「時効」 の規定は、滞納した保険料を徴収することができる期間を定めているという点に注意しておく必要があります。
種別変更に際しての年金保険料の納付もれは、一般の未納者と同様に、あくまでも 「滞納」 なのです。
そうすると、現行の滞納処分の規定が適切なのかどうかという疑念も生じてきてしまうのです。
国民年金法第96条 「督促および滞納処分」
つまり、法改正により、10年分の未納保険料 (夫婦2名分とすると約 3,600,000 円) につき、差押えその他の強硬手段による保険料の徴収が法律上は可能になってくるというわけです。
そうは言っても ・・・・
直近の国民年金の保険料納付率は初の60%割れ 58.2% との報道あり、それでも本気で、例外なく平等に、滞納処分を実施するんでしょうかね~ そんなこと、本当にできるんでしょうかね~~
さてさて、どうなることやら ・・・・ 法改正の全容を待ちたいと思います。