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とりとめのないブログ・・・

税理士・中小企業診断士 篠川徹太郎事務所

KY な最高裁判決

税務の仕事

租税訴訟の有名なもので 「武富士事件」 というものがあります。

消費者金融武富士の創業者が在外資産を息子に贈与したというもので、この息子の住所が国内であるのか国外であるのかが争われた事案です。

昨日の最高裁判決では、住所が国外にあったとして、課税を取り消し、2000億円をその創業者息子に還付することになったとのこと。。。。

この判決、常識的に考えて 「おかしい」 とは思いませんか?

この息子が国外 (香港) に住所を有することとなったのは租税回避目的であることは明白なわけだし、また、平成12年の税制改正により同様のスキーム (「スキーム」 などと呼ぶに値しない、単なる 「脱税」 です) は使えなくなっている、にもかかわらず、「厳格な法解釈が求められる以上、課税取り消しはやむを得ない」 とのこと。。。

しっかし、この場合 「厳格な法解釈」 ってそんなに大事なんでしょうかね?! ・・・・ まぁ、こんなこと言うと、大勢の弁護士や税理士の先生方から非難を受ける、あるいは 「レベルの低い奴」 と冷笑されるわけですが ・・・・

それと~

同様に最高裁判決で、ホステスの報酬に係る源泉所得税の計算にあたり控除すべき日数は 「対象期間の全日数」 なのか 「実際の出勤日数」 なのかが争われた事案がありました。

というのも、ホステス報酬に係る源泉所得税については、下記算式にて計算することになっているのですが ・・・

{ 報酬等の額 - ( 5千円 × 支払金額の計算期間の日数 )} × 10%

昨年3月の最高裁判決では、この 「計算期間の日数」 は 「対象期間の全日数」 とすべきとの判断がなされたのです。

しかし、この考え方に従えば、月給制で報酬が支払われている場合には、出勤日数にかかわらず、5千円 × 30日とすると毎月15万円、どのホステスに対しても一律に控除できる ことになってしまうじゃないですか。

こうした最高裁判決が出たことを、私の顧客であるママさんに説明したら、「そんなのおかしいじゃん」 でチョン。。。

逆に恥をかいてしまいましたよ。。。。

「みだりに税法の文言を離れて解釈すべきではない」 などといった偉そうな裁判官殿の御宣託や、そうした文理解釈重視の姿勢を喜ぶ法律でメシを食っている人々 (税理士もその一部ですが・・・) がいる一方で、租税の基本である公平性の感覚や常識的判断が損なわれても良いものなのかどうか ・・・ 私には納得できない最高裁判決です。

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