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税理士・中小企業診断士 篠川徹太郎事務所

消費税増税!得をするのは誰?

消費税の増税がいよいよスケジュールに上がってきた感があります。

「すべての増税は悪い増税である」

私はそう思いますが、ことに消費税の場合には、その仕組みが巧妙であるため、増税により誰が得をして誰が損をするのか・・・ とても分かりにくく出来ていると思います。

「消費税は、預かった税金から支払った税金を差し引く、預り金的な性格を有する税で・・・」 などという説明をよく見かけますが、ホント、そんな子供の算数みたいな説明は止めて欲しいと思います。

消費税は1950年代のフランスで生まれたものです。私は、消費税が誕生した当時のフランスの社会情勢を一瞥することによって、消費税が持つ骨格を浮き彫りにすることができるのではないかと思っています。

ポイントは2つあります。

消費税には、輸出免税といった規定が例外なく組み込まれています。つまり、国外への輸出については「消費税を免除する」のです。

何か、今では当たり前の規定のようですが、輸出については免税にすべき当時のフランスの国内事情がやはりそこにはあったと考えるべきでしょう。

ドイツなどの隣国との貿易を促進し、EC統合に向けて歩を進めながら、なおかつ国内産業を振興させる ・・・ そのための巧妙な仕掛けが輸出免税です。

一方、輸出などは行わない中小零細事業者にとっては、輸出免税の規定など、な~んの関係もありません。1954年の消費税(ヨーロッパでは付加価値税といいますが、日本の消費税の原型)の導入の際には、ただ単に増税が行われたということです。

フランスの片田舎で文具店などを経営していたプジャード Poujade という男がいます。彼は消費税の導入による増税に困惑しそして怒り、税務官吏のつるしあげを始めとする反税闘争を開始したのです。そしてこの反税闘争はそれこそ燎原の火のごとくフランス全土に広まり、1956年の総選挙では得票率で12%、52人もの国会議員をパリに送り込むことになったのです。

プジャード運動のその後についてはともかく、その意義については明らかでしょう。私は、プジャード運動の中心となっていたのが中小商工業者であったということは決して偶然ではないと思っています。

  • プジャード運動については、湖東京至著 「消費税法の研究」 信山社 を参照させていただきました。

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